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三國志よりみた邪馬臺國

―国際関係と文化を中心として―

三國志よりみた邪馬臺國

◎倭人伝の理念と事実を分けて考えたとき、邪馬臺國はどのような真実の姿を示すのであろうか?

著者 渡邉 義浩
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 魏晋隋唐
出版年月日 2016/04/27
ISBN 9784762965715
判型・ページ数 A5・368ページ
定価 8,800円(本体8,000円+税)
在庫 在庫あり
 

内容説明

【主要目次】

 序 章 邪馬臺國論争と三國時代の国際関係・文化

第一篇 三國時代の国際関係と魏志倭人傳

 第一章 後漢の匈奴・烏桓政策と袁紹

 第二章 後漢の羌・鮮卑政策と董卓

 第三章 曹魏の異民族政策

 第四章 諸葛亮の外交政策

 第五章 孫吳の国際秩序と亶州

 第六章 国際関係よりみた倭人傳

第二篇 魏志倭人傳の世界観と三國・西晉時代の文化

 第七章 三國時代の文化と倭人傳の世界観

 第八章 鄭玄の經學と西高穴一号墓

 第九章 孫吳の正統性と國山碑

 第十章 張華『博物志』の世界観

 終 章 邪馬臺國の真実/附 篇 魏志倭人傳譯注

 文献表/あとがき

【「終章 邪馬臺國の真実」より】(抜粋)

 本書は、三國時代の国際関係と文化の追究により、日本に関する本格的な最古の記録である「魏志倭人傳」に記された邪馬臺國の真実に迫ることを試みた。具体的には、第一に、第一章から第五章において、曹魏と邪馬臺國の密接な関係の背景にある三國時代の国際関係を解明した。第二に、第六章・第七章において、三國時代の国際関係と文化のあり方からの内的史料批判に基づいて、倭人傳の偏向を検証した。第三に、第八章から第十章において、倭人傳の偏向の背景となっている經書の規定性の強さ、孫吳に関する記述を捨象する編纂態度、陳壽の世界観に影響を与えた張華の世界観を考察した。終章では、第一章から第五章および第八章から第十章において解明した三國時代の国際関係と文化を整理し、第六章・第七章において偏向を明らかにした倭人傳の虚実を条ごとに弁別する。そのうえで、倭人傳に残された事実の記録によって、考察し得る邪馬臺國の実態を述べていくことにしたい。

 

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