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東アジア世界と共和の創生  孫中山記念会研究叢書Ⅷ 新刊

――辛亥革命110周年記念国際学術シンポジウム論文集

東アジア世界と共和の創生 

◎辛亥革命後の10年を視点とし、政治、思想、華僑華人研究の最新の研究成果を提供

著者 日本孫文研究会
神戸華僑華人研究会
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 近現代
東洋史(アジア) > 台湾
出版年月日 2023/03/31
ISBN 9784762967252
判型・ページ数 A5・344ページ
定価 8,800円(本体8,000円+税)
在庫 在庫あり
 

目次

第1章 直線かメビウスの輪か
      ――孫文の共和思想と近代中国の体制転換 (深町英夫)

第2章 宋教仁暗殺事件の真相について (尚小明

第3章 東洋共和制は宋教仁暗殺事件から始まる (緒形康)

第4章 20世紀初頭中国の岐路
      ――「宋教仁暗殺事件」についての幾つかの思考 (廖大偉)

第5章 清末民初の思想界における「暴民政治」をめぐる論争 (鄒小站)

第6章 辛亥革命における民権の理想と実践の行方 (荘沢晞)

第7章 1920年代の社会科学と継続革命論
      ――陶希聖『中国社会之史的分析』を中心に (徐兆安)

第8章 中華民国初期における議会の成立と華僑華人
      ――華僑議員の派遣をめぐるペナンの華人の事例 (篠崎香織)

第9章 朝鮮華僑と国民党
      ――在京粤商同順泰号を糸口に語る忘れられた歴史 (姜抮亜)

第10章 共和制下における上海商業儲蓄銀行の創設と発展 (易星星)

第11章 「東アジア世界と共和の創生」国際学術シンポジウムに参加して (西村成雄)

編集後記
執筆者・翻訳者略歴
索引凡例
人名索引
事項索引

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内容説明

【編集後記より】(抜粋)
 2021年11月27日(土)、孫文研究会は神戸華僑華人研究会と共同開催で、辛亥革命110周年記念国際学術シンポジウム「東アジア世界と共和の創生」をZOOMにて開催した。………シンポ当日は、報告者や運営関係者以外に、44名の一般参加者(孫文研究会・神戸華僑華人研究会会員を含む)があった。海外からも多くの参加があり、時差にもかかわらず、真夜中の現地時間を押して、アメリカ大陸などから何人かの若手研究者が討論に加わってくれた。………
 ここに上梓する論文集は、シンポジウムの基調講演、学術報告、発言をまとめたものであり、シンポ当日の議論を踏まえ、それぞれの報告者、発言者による加筆修正を経て成ったものである。
 二十世紀初頭の中国で最初に生まれた共和国の歩みは荊に満ちたものであり、それから100年以上が経過した現在においても、それが打倒の対象とした封建専制という頑強な地盤を突き崩すことができてない。憲政を構築しようとする試みも、幾度となく挫折している。共和の創生を目指した彼らの初心が何であり、それがいかなる理由から、現在我々が身近に見るような閉塞した社会状況を生み出すに至ったかを省察することは、近代の東アジアを研究する者のみならず、今後の世界において自由かつ公正な社会の実現を目指す全ての人たちの共通の課題であると信じる。
 本書を手に取られる方々が、本書に収めた論考から、その手掛かりを見付けて頂けることを、心より願っている。(緒形康)

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