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敦煌文書にみる民間文藝

敦煌文書にみる民間文藝

◎前著『敦煌文書にみる学校教育』に続く敦煌学と説文の探求!

著者 伊藤 美重子
ジャンル 東洋史(アジア)
東洋史(アジア) > 魏晋隋唐
中国古典(文学)
中国古典(文学) > 唐宋元
出版年月日 2022/01/20
ISBN 9784762967054
判型・ページ数 A5・330ページ
定価 9,350円(本体8,500円+税)
在庫 在庫あり
 

目次


第一部 民間習俗

  第一章 敦煌本『下女夫詞』について
  第二章 敦煌資料にみえる『児郎偉』をめぐって―駆儺文・障車詞・上梁文―
  第三章 敦煌の駆儺文について
  第四章 敦煌の婚礼資料について
  第五章 敦煌の吉凶書儀にみる凶儀について


第二部 民間文藝

  第一章 敦煌写本『伍子胥変文』について
  第二章 敦煌写本『王陵変文』について
  第三章 敦煌写本『醜女縁起』について―P.3048の特質―
  第四章 敦煌写本『醜女縁起』の依拠する経典の再検討


第三部 切韻・説文・類書

  第一章 長孫訥言箋注本『切韻』残巻初探―切韻の中の説文―
  第二章 長孫訥言箋注本『切韻』の説文引用例について―S.2055、P.3693を例として―
  第三章 『説文解字』佚文研究序説
  第四章 類書に引用された説文について―『藝文類聚』を中心に―
  第五章 類書について
  第六章 敦煌写本『雑抄』に関する諸問題

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内容説明

【あとがきより】(抜粋)

 私は昨年23年間勤務したお茶の水女子大学を定年退職しました。これを機にこれまで書いた論文を、 一冊の本にまとめたいと思いました。2008年12月に同じく汲古書院より刊行した前書『敦煌文書にみる学校教育』は、お茶の水女子大学に提出した博士論文によるもので、敦煌文献を資料として、学郎題記を手掛かりに唐末五代期の敦煌地区の学校と学生の様相および教材としての教訓書について記述しました。本書は前書には収めていない民間での習俗や文学、そして私のもう一つの研究分野である『説文解字』に関連した既発表の論文をまとめたものです。
 敦煌文書を資料にしての習俗や文学に関する研究は、中国および台湾では盛んであり、『敦煌学』『敦煌研究』『敦煌学輯刊』など、敦煌研究専門の雑誌も各種刊行されて研究も格段に進んでいます。本書に収めた論文は1985年から2017年までのもので、執筆時期の古い論文は、現在の敦煌研究において、すでに既知の情報も多く、本来ならば最新の情報を加えるべきものなのかもしれませんが、現在の自分には手に余るものです。この分野において日本語で書かれた論文は数少なく、もしこの分野に関心をもつ読者がいるならば、いささかの手引きにでもなればと思い、ここに出版に至った次第です。

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