目次
日中の俗信と文学――比較文学の一視点――
喜鵲の歌――「澤田先生」史談――
日中「竹馬」小考
日中「鶏鳴」故事考
「蝗」をめぐる日中比較文化的考察――「虫供養」と「駆蝗」など――
馮夢龍と中島敦の眼――『太平広記鈔』「李徴」と小説「山月記」の新生術――
日本の寒山寺――張継「楓橋夜泊」詩碑に寄せて――
散策の空間――西安聞見抄(1)――
文字の散策――西安聞見抄(2)――
玄奘西往東来――西安聞見抄(3)――
「胡馬」札記――西安聞見抄(4)――
空海点綴――西安聞見抄(5)――
終南藍田散策――西安聞見抄(6)――
輞川の記――西安聞見抄(7)――
内外偶見随記――西安聞見抄(8)――
初出一覧
あとがき
索引(書名・作品名、人名、事項)
内容説明
長年中国文学ならびに日中比較文学を研究してきた著者による日中古今の文学文化の「散策」をテーマとする論考16篇を収める。三十年来、度々訪れてきた馴染み深い地・西安にまつわる「西安聞見抄」8篇を含む。「散策の合間に仄見えたシーンの一齣こそ、見目・味わいの豊かな〝五目(娯目)飯〟よろしく、目を、耳を、舌を、心を今なお娯しみ和ませてくれる」(「散策の空間-西安聞見抄(1)-」より)。著者自ら撮影した現地写真も多数収録。