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愚管抄の言語空間

愚管抄の言語空間

◎慈円の「言説」・「人的ネットワーク」から、『治承物語』を創出する慈円圏とその周辺圏を考察する

著者 尾崎 勇
ジャンル 日本古典(文学) > 中世文学
日本古典(文学) > 中世文学 > 軍記物語
出版年月日 2014/03/30
ISBN 9784762936135
判型・ページ数 A5・712ページ
定価 本体18,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

構築される空間とその外側――序にかえて―― 
第Ⅰ部 愚管抄の周縁
  ○問題の所在としての政治夢から
  第一章 王と玉女
  第二章 慈鎮和尚夢想記の方法
  第三章 日蔵夢記の役割
   補論 塩沼亮潤の「大峯千日回峰行」から
  第四章 承久元年と六道絵
第五章 四天王寺の絵堂の再建
第六章 明恵の夢にあらわれた九条家
第Ⅱ部 愚管抄と治承物語の誕生
  ○慈円圏と慈円周辺圏そして『徒然草』第二百二十六段
  第七章 治承物語と西山の空間
  第八章 治承物語の復元
   補論 「あそび心」と今様
  第九章 再編された六巻本治承物語と九条道家
  第十章 證空と法性寺の空間
   補論 静明について
  第十一章 兼好の平家物語成立に関する伝聞的考証
  付 章 宇都宮入道蓮生の位置
   補論 物語化される梶原景時
第Ⅲ部 平家物語の生成の断面
  ○六巻本『治承物語』以降
  第十二章 屋代本平家物語の建礼門院の往生
第十三章 長門本平家物語の成立圏と文体
第十四章 延慶本平家物語とスペイン武勲詩
国木田独歩の小説から――結びにかえて――
初出一覧/引用本文一覧/後 記/索 引

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内容説明

本書は、慈円が扶持していた信濃前司行長が『平家物語』を作ったとする『徒然草』二二六段の平家成立説を起点に、『愚管抄』をはじめとする慈円の言説や和歌、および、比叡山延暦寺の別所である西山の空間をめぐる慈円の人的ネットワークから、『治承物語』を創出する慈円圏を推定し、『平家物語』生成に新機軸を打ち出すものである。慈円寂後は『愚管抄』を熟読し慈円の遺志を継いだ九条道家が別業の法性寺の空間に慈円周辺圏を組織し、『治承物語』を延慶本の祖本に近い六巻本に再編する経緯を考察する。また、この慈円圏と慈円周辺圏をある程度弁えていた兼好が、かつて慈円圏にもいた宇都宮入道蓮生をモデルに『徒然草』二二六段における東国出身の琵琶法師「生仏」を作為したとの見解を呈示する。

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