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創造社研究

―創造社と日本

創造社研究

◎創造社及び創造社同人の文学活動を彼らが留学していた当時の日本、日本近代文学との関わりから検討する

著者 小谷一郎
ジャンル 中国古典(文学)
中国古典(文学) > 近現代
出版年月日 2013/12/26
ISBN 9784762965135
判型・ページ数 A5・372ページ
定価 本体8,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに――序章に代えて
第一章 第一期創造社同人の出会いと創造社の成立――創造社と日本
第一節 第一期創造社の同人たち
第二節 第一期創造社同人の出会いと創造社の成立
第二章 創造社と日本――若き日の田漢とその時代
第一節 「近代」との出会い
第二節 「栄誉の子」
第三節 「カフェーの一夜」
補論(一) 月印精舎での日々――田漢と易漱瑜
第三章 村松梢風と中国――田漢と村松、村松の中国に対する姿勢などを中心に
第四章 金子光晴と中国――一九二六年の最初の「中国行」を中心に
第五章 一枚の写真から――帰国前の陶晶孫、陶晶孫と人形劇のことなど
第六章 郭沫若と一九二〇年代中国の国家主義『孤軍』派
           ――郭沫若「革命文学」論提唱、広東行、北伐参加の背景とその意味
第七章 三徳里の「小伙計」――創造社出版部と上海通信図書館
第八章 一九三〇年代後期の田漢と魯迅
  補論(二) 田漢の「死」について
注/主要参考文献一覧/あとがき
索 引(人名索引・事項索引・文献索引)                

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内容説明

【本書より】(抜粋)

周知のように、創造社は、文学研究会に次いで結成された中国近代文学史上二番目の文学社団で、社団としての活動は、その機関誌の発行時期などから通常三期に分けて論じられる。第一期は、「前史」を含め、創造社の成立(二一年六月)、『創造』季刊の創刊(二二年三月)から『創造週報』の停刊(二四年五月)まで、第二期は、『洪水』半月刊の創刊(二五年九月)から停刊(二七年一二月)まで、第三期は、『文化批判』の創刊(二八年一月)から創造社が国民党の手によって閉鎖される二九年二月までである。こうした創造社の全体的な特徴は、第一に、それが日本で結成され、とりわけ第一期創造社同人全員が日本留学生で、日本留学の目的が「実学」を学ぶことにありながら日本でヨーロッパ「近代文学」、「近代劇」に接触し、「実学」から「文学」へと突き抜けた点にある。第二に、そうした彼らが第一期の「内心の要求に基づいて文芸の活動に従事する」というカッコ付きの「芸術至上主義」的な文学観から第三期の日本の「福本イズム」の影響が指摘されている「階級還元論」的な文学論、「無産階級革命文学」論に集団で移行したこと、いわゆる創造社の「左旋回」を遂げたことにある。創造社「左旋回」の過程は、「五四」から二〇年代へ、二〇年代から三〇年代へと向かった中国近現代文学の歩みを象徴する出来事である。その牽引車となった第三期創造社同人の主力もすべて日本留学生である。このため、「創造社と日本」という命題は創造社研究からおよそ切り離すことは出来ない。本書「創造社研究」の副題に「創造社と日本」としたのもこのためである。

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