ホーム > 六朝寒門文人鮑照の研究

六朝寒門文人鮑照の研究

六朝寒門文人鮑照の研究

◎六朝を代表し、唐詩を隆盛に導いた詩人「鮑照」の実像に迫る

著者 土屋 聡
ジャンル 中国古典(文学)
中国古典(文学) > 漢魏六朝
出版年月日 2012/10/25
ISBN 9784762928758
判型・ページ数 A5・266ページ
定価 本体6,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

【序に代えて】より(九州大学准教授 静永 健) 

天上に日月が巡り、夜には星星が綺羅の如く瞬くように、また、大地に山河が幾重にも連なり、陽春には草木が爛漫の花を咲かせるように、この世に生をうけた人間にはひとしく美しい言葉があり、その喜怒哀楽の折節には、おのずから歌い、舞うことが許されている。すなわち「人文」というのがこれである。

その文章の成果において、後世「俊逸なり」との最高級の賛辞を得た人物こそが、本書の標題に取り上げられている中国六朝宋の文人、鮑照である。今日に伝わる作品は二百数十首と決して多くはないものの、かの梁の昭明太子が撰した『文選』には賦二首、詩十八首の作品が選ばれ、また徐陵の撰する『玉台新詠』にも十七首の詩歌が採られている。間違いなく六朝を代表する詩人の一人である。

しかし、ここにこのたび公刊された土屋君の研究は、ただ単に六朝期の詩人の一人を随意に取り上げて展開したものではない。その標題に堂堂と冠せられた「寒門」の二字が示しているように、六朝時代の貴族社会の中にあって、その中下層に位置し、自己の文才のみによって、懸命にその存在の証を残した新しい知識人たちの典型を、この五世紀中葉の一文人に見定めようとしたものである。

このページのトップへ