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八文字屋本全集 索 引

八文字屋本全集 索 引

◎近世文芸はじめ、日本語・風俗・社会・法制度など江戸文化全般を考究する一大索引なる!

著者 長谷川 強
井上 和人
倉員 正江
高橋 明彦
花田 富二夫
藤原 英城
ジャンル 日本古典(文学) > 近世文学 > 小説
シリーズ 八文字屋本全集
出版年月日 2013/03/29
ISBN 9784762933233
判型・ページ数 A5・1192ページ
定価 27,500円(本体25,000円+税)
在庫 在庫あり
 

目次

 序(長谷川 強) 

 凡 例   

【語句編】 

【人名編】  

【地名編】

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内容説明

八文字屋本研究会(代表 長谷川強)編「八文字屋本全集」は、一九九二年の十月に第一巻を出し、八年の歳月をかけて、二〇〇〇年十月に第二十三巻をもって完結した。八文字屋本の浮世草子157種の全てに解題を付して翻刻収録した本全集がもたらした研究的意義は多大なものがある。従来、とかく看過されがちであった井原西鶴以降の近世中期小説研究を進展させ、江戸戯作や演劇類にも大きな影響を与えた八文字屋本の文学史的意義を明確にし、江嶋其磧や多田南嶺ら主要作者の再評価を促した。今回、さらなる研究の推進力として、索引の刊行に至ったものである。八文字屋本には「日本国語大辞典」や「江戸語辞典」「江戸時代語辞典」等の採録対象から漏れている作品も多く含まれ、それらを網羅した本索引は、近世文芸研究はもちろん、近世中期の上方語研究、近世前期と後期をつなぐ日本語研究、あるいは江戸文化における風俗・社会・法制などの文化史的考究にも絶好の参考資料となる。

 八文字屋本研究会の会員を中心としつつ、新たなメンバーの参加を得て、索引刊行計画の会議を重ねた。各自担当の作品を決めて、語句・人名・地名の各語彙を抽出し、エクセルを利用してのデータの入力を行った。その第一次の統合の結果を、監修の長谷川強が全項にわたり点検し、語の切出し方の不適当なもの、分類の誤りなどの加除訂正を行った。

【語句編】は近世的な語句と思われるものを中心に、諺、故事成語、慣用表現、詩歌の文句などを積極的に採録した。文語的語形と口語的語形がある場合は見出し語に併記する方針をとり、底本に用例のない恣意的な宛漢字は避けた。また用例の多い見出し語「気質(形気・容気)」の後に「武士気質」や「昔気質」の類、「大臣(大尽)」の後に「至り大臣」や「浮気大臣」の類の語句を、派生語として扱って集めたのも特徴である。

【人名編】には架空の人物を含めた人物の固有名のほか、擬人化された神仏や鬼神異類名を、【地名編】には山川の固有名のほか、神社仏閣名を採録した。八文字屋本に多く登場する戦国武将ら歴史上の人物や、作品の舞台となった土地が分かるといった面白さがある。

本索引によって語句・人名・地名を検索し、さらに「八文字屋本全集」本文によって確認すると、西川祐信らによる挿絵が、視覚的に語の理解を助ける場合も当然のことながらあり得る。たとえば語句編で「かり座敷」を引き、挿絵でそこでの酒宴・遊興の様子を、人名編で「酒呑童子」を引き、挿絵で当時の画像イメージを、地名編で「四条河原」を引き、挿絵で涼み床や見せ物、諸商の店頭の様子などを見ることができる。

演劇を翻案した時代物作品の場合は、当時の舞台の演出を理解する一助となる場合もあろう。こうした面からの活用も大いに期待したい。

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