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李嶠と雜詠詩の研究

李嶠と雜詠詩の研究

「文選」・「白詩」に匹敵する和漢比較文学研究の基本文献『李嶠雜詠』の総合研究初公刊!

著者 福田俊昭
ジャンル 中国古典(文学)
中国古典(文学) > 唐宋元
日本古典(文学) > 中古文学
日本古典(文学) > 中古文学 > 漢詩文集
出版年月日 2012/02/29
ISBN 9784762929762
判型・ページ数 A5・1136ページ
定価 本体22,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに
第一部 李 嶠 篇
第一章 李  嶠
第一節 李嶠の生涯〔家系・李嶠の母・生没年・幼少時代・進士及び登科・入朝(中央官界入り)・再入朝
    宰相となる・再び宰相となる・三度宰相となる・晩年〕
第二章 文壇における李嶠
第一節 文學者としての李嶠  第二節 詩人としての李嶠  第三節 作詩の時期とその背景
第三章 結  語
第二部 書 誌 篇
第一章 無 注 本
第一節 日本における寫本〔御物本(東山文庫本/陽明文庫本)・建治本(田中本/陽明文庫本)・成簣堂
    文庫本・斯道文庫本(鎌倉末南北朝本/南北朝本)・國會圖書館本・内閣文庫本(慶長寫本/江
    戸寫本)・その他の寫本(陽明文庫本/松平文庫本/京都大學本)〕
第二節 日本における刊本(和刻本)〔佚存叢書本・延寶本・寶暦本・和李嶠百二十詠本(和李嶠本と
    『文苑英華』注中所引の雜詠詩と全唐詩本との校合/和李嶠本と全唐詩本と李趙公集本との校合)〕
第三節 中國における寫本〔南京圖書館本〕
第四節 中國における刊本〔佚存叢書本(寛政版影印本/光緒重刊本)・藝海珠塵本(嘉慶版本、呉省蘭
    輯刊本、呉氏聴彝堂刊本/嘉慶影印本/民國排印本/縮小民國排印本)・正覺樓叢刻本〕
第五節 單行本以外の「雜詠詩」所載本〔李嶠集本(唐人集本/唐百家詩本/唐詩二十六家本/唐五十家
    詩集本/單行刊本)・李趙公集本・唐詩紀本・唐音統籤本/全唐詩本〕
第六節 李嶠集本・唐詩紀本・李趙公集本・唐音統籤本・全唐詩本の校比〔詩の配列(李嶠集本系統/全
    唐詩本系統)・本文の校合・小結〕
第七節 佚存叢書本の詩と李嶠集本・唐詩紀本・全唐詩本系統の詩との校比
第八節 總集にみえる「雜詠詩」〔唐詩類苑(『唐詩類苑』所録の雜詠詩と唐詩二十六家本・李趙公集本と
    の対比/小結)・唐詩品彙(『唐詩品彙』所録の雜詠詩と『文苑英華』・『事文類聚』収録の雜詠詩
    との校比/『唐詩品彙』所録の雜詠詩と佚存叢書本・李趙公集本・李嶠集本との校比/小結)・
    唐詩名花集(『唐詩名花集』所録の雜詠詩と佚存叢書本・唐詩類苑本・李嶠集本との校比/小結)・
    唐詩所(『唐詩所』所録の雜詠詩と初唐紀本・李趙公集本・全唐詩本との校比)・唐詩鏡(『唐詩鏡』
    所録の雜詠詩と初唐紀本・李趙公集本・李嶠集本・文苑英華本との校比)・唐詩韻匯(『唐詩韻匯』
    所録の雜詠詩と初唐紀本・李嶠集本・李趙公集本との校比/小結)・全唐詩録(『全唐詩録』所録
    の雜詠詩と初唐紀本・唐詩二十六家本・李趙公集本との校比/小結)〕
第九節 類書にみえる「雜詠詩」〔文苑英華(『文苑英華』所録の雜詠詩と佚存叢書本・李嶠集本・全唐詩
    本との校比/小結/『文苑英華』所載の校注)・事文類聚(『事文類聚』所録の雜詠詩と佚存叢書
    本・李嶠集本・全唐詩本との校比/小結)・詩淵(『詩淵』所録の雜詠詩と佚存叢書本・李嶠集本・
    全唐詩本との校比/小結)・古儷府(『古儷府』所録の雜詠詩と文苑英華本・佚存叢書本・李趙公
    集本との校比)・佩文齋詠物詩選(『詠物詩選』所録の雜詠詩と李趙公集本・唐詩類苑本との校比/
    小結)・淵鑑類函(『淵鑑類函』所録の雜詠詩と佚存叢書本・李趙公集本・李嶠集本との校比/小結)
    詳註分類歴代詠物詩選(『詳註分類歴代詠物詩選』所録の雜詠詩と唐音統籤本・李趙公集本・李
    嶠集本との校比/小結)・結語〕
第二章 有注本『雜詠詩』の諸本
第一節 日本における傳本〔慶應大詩注本・天理大詩注本・關西大詩注本・尊經閣詩注本・陽明詩注本・
    靜嘉堂詩注本〕
第二節 日本以外の有注本〔スタイン本・ぺリオ本・オルデンベルグ本〕
第三節 天理大詩注本・關西大詩注本・慶應大詩注本・尊經閣詩注本の校比〔序文の校合・目録の校合・
    詩句の校合・結語〕
第四節 陽明詩注本・天理大詩注本・慶應大詩注本の校比〔目録の校合・詩句の校合・陽明詩注本の校異
    文字について〕
第五節 四種の詩注本〔現存する詩注本・張庭芳注の信憑性・古冩本系統の詩注所引の「一本」について
    (慶應大詩注本所載の「一本」注/慶応大詩注本所載の二種の「一本」注/陽明詩注本注/陽明
    詩注本所載の一本注)・存在していた詩注(張庭芳注/趙琮注/張方注)・詩注の成立過程・結語
第三部 雜詠詩篇
第一章 詠物詩について
第一節 雜詠詩の詩題と題材〔單題同詩の先行詩題・李嶠の創作詩題・雜詠詩以外の單題詩の詩題・單題
    詩以外の題材・結語〕
第二節 雜詠詩の音韻〔韻字(押韻の韻字/押韻字の比較/通韻による韻字/韻字の分類/仄韻の韻字/
    仄韻詩/首句押韻)・平仄の配置(基本形と派生形/特殊形式/律聯〕
第三節 雜詠詩の對句〔對句の種類(流水對/雙聲對/疊韻對/重字對/數對/色對/方位對/小結)・
    對句の技巧(工對/鄰對/寛對/最工/小結)〕
第四節 雜詠詩にみえる典故〔詩句にみえる人名表記・稱號や官職での表記・人物の故事・典籍を典據と
    するもの(經書/字書/緯書/史書/諸子/詩文/小結)〕
第五節 結  語
第二章 『李嶠雜詠詩』及び詩注の受容史
結  語
引用書目・參考文献・後 書 き・索  引

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内容説明

李嶠雜詠(李嶠百二十詠・李嶠百詠とも呼ぶ)は唐の李嶠の詩集である。現在、李嶠の雜詠詩は詩本文のみの無注本と注を有する有注本とがある。詩注本は平安時代には傳来していたこともあって、當時、漢文で表記・表現していた搢紳の愛讀書となっていた。以後、雜詠詩は詩人や歌人や國文學者の研究對象とされてきたのである。就中、詩注の研究は徐々に進展してきたが、詩の本文の研究は停滯したままである。そこで、この論文では雜詠詩集及び百詠詩注の諸本の収集から始める。國文學者で諸本を収集していた學者もいたが、その多くは詩注本の収集であった。ここでは詩注本は勿論のこと雜詠詩を収録する李嶠集も全て収集して考察することにした。まず、李嶠の年譜を作成して、如何なる人生を送ったかを通覧し、その上で李嶠の雜詠詩以外の詩が何時頃詠出されたのかをでき得る限り明確にする。次に雜詠詩・李嶠集の諸本の所在を明確にする。更に雜詠詩の押韻・平仄・對句などの内容を調査し、當時の風潮で文學的思潮の最先端であった近體詩成立との關連性を檢討する。そして雜詠詩が童蒙書としての要因である詩の故事を檢討する。日本における雜詠詩の讀者がこの詩集を讀み書きした動機は、實にこの詩を讀むことによって中國の古典を學習することができたからではないかと考える。次に當時の人々が雜詠詩から得た知識に基づいて記された書物が、如何なる種類の雜詠詩の傳本に據って記されたものであるかを調査する。最後に雜詠詩には詩注本があるが、現在、唐代の張庭芳の注が存在しており、近年、張方の注もあったと發表された。しかし、この張方は張庭芳と同一人物であるというのが主流である。この論文では詩注本の作者が三~四人いることを公表して閉じる。概して言えば、この書は李嶠と雜詠詩の基礎的研究である。

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